上之町の山車は、明治16年に浅草で作られ、明治30年当時最先端だった江戸型二層鉾台式山車として渋川に初めて登場しました。浅草の職人たちによる素彫・籠彫の精緻な彫刻は67を数え、見える部分全てに紗綾型紋を地紋とした伝統的な文様が彫り込まれた「動く工芸品」と言えるものです。人形「弁財天」は、江戸から明治にかけて十数代続いた高名な人形師・鼠屋五兵衛の作です。
平成24年に大修理として、老朽部分の更新、安全安心のための諸改良、照明のLED化など、伝統を踏まえ、将来を見据えた大規模な改善が施されました。